今年度、明社志民カレッジテーマ「災害」の第2回目は、令和元年9月7日と8日の2日間にわたって開催された。参加者は受講生7名、スタッフ3名の10名で行われた。
第1日目は、盛岡市社会福祉協議会地域福祉課長 工藤和徳氏を講師に、「災害支援のあり方」について、
➀災害時の社会福祉協議会の役割
➁災害ボランティアセンターの役割
③災害支援活動等を学んだ。またその後、もりおか福祉支援センター長の金野万里氏と前田達郎相談員の2名により、参加者を2グループに分け、それぞれに「避難所運営ゲームHUG(ハグ)」を行った。
これは、実際の寸法を縮小した小学校の地図の上に、さまざまな条件で避難してくる人をどのように配置するかのゲームである。
ゲームは、約80分で終了。その後、各班から「良かった点」や「反省点」、悩んだ点などを確認し合った。また、金野センター長と前田相談員から、避難所運営の様々なアドバイスやポイントなど学習した。機械的作業ではなく、いかに被災者の立場に寄り添えるかが一番大事なことであると確認した。2日目は、盛岡市広域消防滝沢消防署北出張所の「普通救命講習」を受け、人工呼吸法やAEDの実際の使用方法と留意点などを学び実習した。講習後、受講生に「普通救命講習Ⅰ終了証」が手渡された。
ゲーム設定条件
地震発生
・今日は、9月8日(日) ・ここは明社小学校(避難所) ・現在時刻は16時00分 ・14時30分に大地震発生 ・マグニチュード 8.0 ・震源 岩手県内陸北部 ・震源の深さ10キロ
環境
・気温30°C 、湿度70%。薄曇りで、とても蒸し暑い。校舎のひさし、木陰など、日の当たらないところに避難者は身を寄せている。熱中症の危険がある。
・非常発電装置はない ・仮設トイレ無し ・テント2張(3.6×5.4m)がある ・調理室なし ・備蓄食料なし
・救護所は設置されていない(保健室はあるがベットは2つだけ)
・電気は停電している ・ガスは遮断している ・水道は断水 ・電話は時々通じる ・メールは遅れて届く
みなさん(参加者)の立場
・みなさんは、避難者の代表である地域の自主防災会の役員として、避難者を体育館や教室に振り分け、避難所を適切に運営していかなければならない立場にある。
考慮する事項
・別室にする必要がある人(感染症等) ・足が弱い人は1階 ・後から車イスの人が来たら移動してもらえるか
・学校側の事情(使えない教室がある、授業の早期再開)