熊本県の明るい社会づくり運動人吉・球磨協議会(犬童哲郎会長)は平成29年9月3日(日)に、「認知症の人の心に触れる バリデーション講演会」(人吉市と共催)を開催しました。
「バリデーション」とは、アルツハイマー型認知症や類似の高齢者とコミュニケーションをとるための方法の一つで、認知症の高齢者に対して尊厳と共感を持って関わることを基本とし、高齢者の尊厳を回復し、引きこもりにならないよう援助するコミュニケーション法です。前回平成28年10月の講演会に引き続き、講師に関西福祉科学大学・社会福祉学部の都村尚子教授をお迎えして2度目の講演会となりました。
都村教授は、バリデーションの原則・相手と接する態度について「共感が重要な要素で、相手の気持ちに近付き否定せずに向き合うことが大切」と語り、「老年期は人生のまとめの時期。相手の存在意義を確認、尊重し、呼吸を合わせて向き合って欲しい」と呼びかけました。
参加者は、介護施設・福祉施設・医療現場の職員や、認知症の家族がいる方など、20代から8代までの150人。「祖母が認知症なので大変勉強になりました。仕事やプライベートでも役立てたいと思います。そしてもっとバリデーションについて知っていただき、認知症の方々にもっと幸せになっていただきたいし、介護する方々にも幸せになっていただきたいです。参加して良かったです」(40歳・女性)」「人の存在価値を認める・受け入れるというのは、生きている間は常に大事なことだと思いました。認知症の人に限らず、目の前の人を受け入れる努力をしていきたいと思いました」(65歳・女性)という感想が多く見られました。この講演会の様子は、9月4日付の人吉新聞にも掲載されました。
(明るい社会づくり運動人吉・球磨協議会会長 犬童哲郎)